今回のお目当ては「カキフライ」
カキフライ。それは、冬の味覚の中でも特に愛される料理のひとつだ。
牡蠣の持つ濃厚な旨味を衣の中に閉じ込め、高温の油で一気に揚げることで、その美味しさが最大限に引き出される。一口頬張ると、ジュワッと広がる濃厚な味わいは、まさに海の恵みそのもの。この料理を食べる瞬間には、寒さを忘れ、心も体も温まるような幸福感が広がる。
今回は笹塚駅そば老舗のとんかつ屋「とんかつ 江戸屋」を訪れた。商店街の一角にある、地元民が良く訪れる名店だ。
毎日ランチをするにはちとお高いが、ここのとんかつは筆舌に尽くしがたいほどの絶品だというのはグルメ通の友人から聞いている。店内はしなびた旅館を思わせるような雰囲気だ。味がある。1948年の創業らしい。
とんかつ、ロース、ヒレ…ほーう、肉を食らえとな。とんかつ屋なんだから当然か。
しかし今日の気分はカキフライ。ザクッザクッととんかつを軽快にカットする音に少し決意が揺らぎそうだが、カキフライ定食(1,750円)をオーダー。秋冬限定のメニューだ。
あらあら、シューマイ、アスパラマヨネーズ、なんてのもいいじゃない。
ジュワ―っと店内に響く音。食欲が掻き立てられる。
そうこうしているうちにお目当てのカキフライが到着した。
揚げたてのカキフライは、目にした瞬間に心を奪われる。衣は均一に黄金色に揚がり、サクサクとした食感を予感させる美しさ。皿の中央に並べられたカキフライの隣には、シャキシャキの千切りキャベツが添えられ、さらに食欲を刺激する。そこにレモンが添えられると、その鮮やかな黄色がアクセントとなり、視覚的にも料理全体が引き締まる。
外側はサクサクと軽やかで、まるで雪の上を歩いているかのような軽快さ。一方で、一口かじると中からカキの旨味が溢れ出し、そのジューシーさに驚く。カキ特有のクリーミーで濃厚な味わいは、衣のサクサク感との絶妙なバランスを生み出し、これ以上ない幸福感を与えてくれる。
こんな大粒のカキが5個も皿に乗っているのだ。ソースで1個、ソースと辛子で1個…ご飯がどんどん進む。
せっかくなのでクリームコロッケ(880円)もオーダーしてみた。
むむっ!
ドロッとしたクリームコロッケを多く食べてきたが、ここのコロッケは比較的サラサラしている。
あっという間にご飯も完食だ。
これだけ揚げ物を食べたのに、気持ちはなんだか軽やかだ。
ありがとう、ごちそうさまでした。
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店舗情報
店舗名 | とんかつ 江戸家 |
住所 | 東京都渋谷区笹塚2丁目41−21 |
電話番号 | 03-3376-6807 |
営業時間 | 11:30-13:30 17:00-20:30 |
定休日 | 火 |
※店舗情報は変更されている場合があります。